乱視の矯正(2)
乱視は、主に角膜の曲面で起こっている角膜乱視と、水晶体の曲面・傾斜で起こる水晶体乱視を合わせたものです。
角膜には直乱視が多いので、水晶体はそれを倒乱視により打ち消す様に働くと言われています。
収差を打ち消す為に、その様な仕組みになっているという説もあります。
望遠鏡やカメラなどの光学機器も、レンズをいくつか組み合わせる事により収差を減らして鮮明な像を得るという仕組みになっていますので、信憑性が高い説と言えるでしょう。
乱視を矯正する方法は、眼鏡とコンタクトレンズでは多少違いがあります。
眼鏡やトーリックレンズという種類のコンタクトレンズでは、目の方向による屈折力の差を、逆方向へ屈折力の差を持つレンズにより打ち消す方法で全乱視を矯正します。
一般的なハードコンタクトレンズでは、角膜とレンズの空間へなみだが入り込む事によって、なみだがレンズの役割を果たし角膜乱視を打ち消します。
一般的なソフトコンタクトレンズは、柔らかく角膜の形状に沿った形で装着されるので、乱視の矯正効果は少なくなってしまいます。
したがって、角膜に乗せるコンタクトは、水晶体乱視と角膜乱視のバランスを考えた上で選択しなければなりません。
乱視は完全に矯正した方が良いのか、あるいは、日常に問題が無い程度の簡単な矯正にした方が良いのか、というのが永遠のテーマですが、結論は未だ出ていないようです。
乱視があると、焦点を正確に合わせることが出来なくなってしまいます。
乱視・遠視・近視はいずれも屈折異常ですが、屈折異常の中で乱視を持っている人の割合は思ったよりも多く、約1/3を占めています。
人間の角膜は綺麗な円形ではなく、横方向に少し長く楕円を描いています。
この楕円の状態が大きい場合は乱視となります。
楕円の状態が大きいという事は、横方向と縦方向にズレが生じてしまうという事になり、一つの目にまるで違う度数のレンズが二つあるようなものです。
この事を正乱視と言い、視力に影響を与える事になります。
もう一つ不正乱視と呼ばれる乱視があります。
この不正乱視は、角膜表面が凸凹になっていて、物を見ると波打った様な状態に見えてしまいます。
不正乱視は、眼鏡での矯正が出来ず、ハードコンタクトレンズを使用するのですが、ハードコンタクトレンズでも矯正が不可能な場合があるのです。
目の調整力のある若い時では、調整力により遠くが良く見えるという事があります。
しかし、歳を取って調整力が衰え始めると、遠くもぼやけて見えるようになります。
遠視で問題になるのは、ピントを合わせ様とする為、肩こりや眼精疲労の原因になってしまうということ、子供の場合では弱視になる危険性があります。
子供の場合視力が低下したという意識が薄い為、大人が異変に気付いてあげることが必要です。
そして、早めに眼科を受診し眼科医の診察、指導のもと適切な矯正をすることが大切です。